「みをつくし料理帖」シリーズ
江戸っ子の人情と季節感あふれる素材を生かした料理を
繊細な描写で表現されている
生まれは上方、舞台は江戸神田
幼いころ天災で両親を亡くし天涯孤独の身となる澪
様々な人との出会いの中で天性の味覚の持ち主であることを見出され
料理人としての腕を磨いていく
上方と江戸の、味の違いに戸惑いながらも
持ち前の負けん気と独創性で次第に江戸の客を魅了
謎のお武家さまや有名戯作者から
きびしくもあたたかい叱責を受けたり
はたまた老舗料理屋の様々な妨害にあいながらも
健気に頑張る彼女を周りの人たちが応援していく
その江戸で水害で行方知れずになった幼馴染みだった野江が
吉原の花魁あさひ太夫であることを知り
そこから間接的に交流することになる
物語るが進むにつれ様々な困難、難題が
澪を待ちうけているがそのたびに対峙していく姿は
読んでいて心打たれる
武士や商人の物語が多い男性作家とは違った
日常生活の中で見られる
ちょっとした風景をきめ細かく表現する
女性らしい視点で読む者の心を癒してくれる
心温まる各作品