セミの抜け殻をあちこちで見かけるようになった8月1日
かねてより宣伝のお手伝いをしていたお能イベントの一つ
「初めての能楽講座」に参加してみた
古くからの日本の芸能でありながら
普段なかなか接することのない「能」を体験してみることができる
めったにない機会だ
五反田駅を降り池田山に向かう急な坂道を上ると
すぐに見えてきた閑静な高級住宅街の中にあるモダンな建物
竹と和洋融合がとても美しい
中に入ると能楽堂で見る広い舞台が設置
ここで様々なお稽古が行われているという
午前の部は親子向け
午後は大人向けの講座が
能という敷居の高さを感じさせない
アットホームな雰囲気でおこなわれた
各講座とも喜多流若手能楽師の佐藤寛泰氏と
同じく若手能楽師のお二人がサポートされ
能の簡単な歴史からお面、装束の説明
そして実際に装着してみる体験も
各地で能の指導、普及活動を精力的に行われているので
分かりやすくお話いただいたが
さすがに一回ですべてを理解するのは無理だった
それでも一番は実際にお面を被ってみたり
衣装をまとってみたこと
歴史のある物なので取り扱いにビクビク
人形状態のまま身に着けてもらった
実際衣装は何枚も重ね合わせ
かつらも意外に重量があるため
一人で装着するのは無理なので数人がサポートするという
さながらモータレースのピットクルーのようだと
能楽師の方がおっしゃっていたが
その手際のよさに納得
しかし、その重量と暑さに加え
しかもお面を被ると視野が極端に狭くなるため
お能の舞はかなりな重労働だ
能舞台に柱があるのは能を舞うシテ方が
舞台の位置関係を把握するためのものでもあることだとの説明に
身をもって実感した
また一見怖いイメージがある能面は
実は200種類以上あり
曲目によって男女や表情を使い分けるという
演じる際には舞台照明のあたり具合によって表情が変わってしまうので
演じる中で面の角度を保つという話には
普段知ることのできない能の繊細さを改めて実感
非常に貴重な時間を体験することができ
これからも能に触れて行ってみたいと思う
8月は22日(土)に「能を撮る会」という
「羽衣」「熊坂」2つの演目を
本物の能楽堂で演じる姿を写真撮影できるという
稀有な被写体を撮影できるというカメラ好きには貴重な体験会
8月能イベント
また9月26日(土)には喜多流若手能楽師による
「第38回喜多流青年能」が
目黒にある十四世 喜多六平太記念能楽堂で開催
一般的な能の公演よりもリーズナブルな金額で観ることができるので
能ビギナーの方にはおすすめ
喜多流青年能