映画スターと言われる俳優
高倉健
こどもの頃に知る高倉健は
任侠・アウトロー的役柄が多かったせいか
とても怖いイメージが強くあまり馴染みはなかった
しかし1978年の角川映画「野性の証明」で一気にファンに
森村誠一の原作を読んでいて映画化になったらぜひ観たいと思っていた
主人公のイメージがまさに想像していた通りで
この人しかいないと思うほどピッタリだった
前年上映の「幸福の黄色いハンカチ」
その後の「遥かなる山の呼び声」「八甲田山」
「駅STATION」「南極物語」「居酒屋兆治」等々
不器用だけど人情味あふれる役柄が大好きになった
そしてあのハリウッド映画「ブラック・レイン」
松田優作の遺作となったことで有名だが
健さんもマイケル・ダグラスにまったく引けを取っていなかった
興行的には今一つだったようだが
トム・セレック主演の「ミスター・ベースボール」も
なかなか味のある映画で良かった
古希の頃には「鉄道員(ぽっぽや)」が好評を博す
いろんな役ができる人も素晴らしいが
逆に高倉健しかできないという
役がこれほど確立されている人もいない
映画スターと言えばこの人と誰もが認める絶対的存在
ついこの間遅ればせながら
「網走番外地」シリーズをいくつか観たばかりだったので
この訃報には驚きを禁じ得ない
しかもひっそりとさりげないお別れは健さんらしい
これからゆっくり一つひとつかみしめながら
健さんの映画を観賞してお別れしていきたいと思う