衝撃のトレードと移籍

プロスポーツの世界において
移籍やトレードによって新天地に移り
さらなるステップアップ図ろうとするのは必然

それがその世界の活性化につながり
ファンにとっても面白さが増すというもの

しかしそれがファン心理を無視した
自己都合に移るものだと反感を買うことも

NBAシーズン終了後に起きた衝撃のトレードと移籍話は
ファンとして実に納得のいかないものに移った

一つはシカゴ・ブルズの中心的PGデリック・ローズの
ニューヨーク・ニックスへの電撃トレードには驚いた

ここ数年のローズは度重なる大ケガがもとで
満足のいくシーズンを送ることができていなかった

しかしこれまでのスピードあふれるドライブをなるべく封印し
チームとして機能できるよう彼なりに模索しているように映り
復調の兆しは見えていただけになんで?という気持ち

シカゴで生まれ育ったローズはまさにシカゴに本拠地を置くブルズの顔
いくらケガがあったとはいえそんなローズをトレードするなんて
本人もブルズ愛がとても強かっただけに悲しい気持ちだったようだ

昨季チームをけん引してきたHCティボドーが解任され
今季のブルズはケガ人もあったとはいえ
不調となりプレーオフ進出を逃した

そしてそれに呼応するかのようにスターターのほとんどが移籍
チーム改革が必要だったとはいえ
やることがどこかちぐはぐ

代わりに入ってきた選手は正直嫌いな選手ばかりで
まるで別なチームになってしまった

一体ファン心理をどう考えているのか
首脳陣の神経を疑う
もうブルズを応援する気にはなれない

ニューヨーク・ニックスはそう好きでもないが
ローズは応援したい

そしてもう一つはオクラホマシティ・サンダーの
超スーパースターであるケビン・デュラント

彼のゴールデンステート・ウォリアーズへのFA移籍は
驚きよりも唖然とした
まさか彼がこんな行動をとるとは思ってもみなかった

移籍先は今季カンファレンス・ファイナルで惜しくも敗れた相手
来季は必ずサンダーで雪辱を期すと誰もが思ったはず
なのによりによって負けた相手へ移るとは

その理由がチャンピオンリングが欲しいから・・?
自分のチームがまったく相手にならないならいざ知らず
しのぎを削ったライバルチーム
そこに行くとは何たるプライドのなさか

エースの座を捨ててでもより勝つ確率の高いチームに行くという
エースにあるまじき行動にショックで人間不振になりそう
地元オクラホマの人たちは
はらわたが煮えくり返る思いなのではないか

今夏のリオ五輪ドリームチームメンバーに名を連ねているが
はっきりいって初めてドリームチームを応援したくない気分だ

かつてレブロン・ジェームズが故郷クリーブランドを捨て
チャンピオンになりたいからとマイアミ・ヒートに移籍した時よりも
インパクトは強い
あの時のヒートはまだ優勝できるチームではなかったから

しかし今回のウォリアーズはファイナルでキャバリアーズに逆転負けしたとはいえ
シーズン最多勝利記録を更新し来季も主力はほとんど残る予定の優勝候補最右翼のチーム
そこにデュラントが加入したらと考えると
正直恐ろしいチームになるだろう

しかしそう単純にいかないのが勝負の世界
こんなチームは打ち負かしてくれるチームがきっと現れる
そう信じている